仕事でExcelを使うたび「この関数、どう書くんだっけ?」と検索していませんか。Excel関数は数百種類もあるため、どれを覚えればいいか迷ってしまいます。
実は、業務でよく使うExcel関数は20個程度に絞られます。竹内光悦の表計算ソフトウェアを活用した統計教育の実践研究(2019)では、基本的な関数から統計関数まで段階的に学習することで効果的にスキルを習得できることが明らかになっています。この記事では、よく使うExcel関数20選を系統別に分類し、具体的な使用例とともに解説します。読了後には、関数を使った業務効率化の基盤が身につくでしょう。
この記事のポイント
- 業務でよく使うExcel関数20個を系統別に整理
- 初心者から中級者まで段階的に習得できる学習順序
- 実務で即活用できる具体的な記述例と使い方
よく使うExcel関数とは?基本の仕組みを理解しよう
Excel関数は、セルに入力した数式が自動的に計算結果を返すプログラムです。手動計算では時間がかかる複雑な処理も、関数を使えば瞬時に完了します。

関数の基本構文と記述ルール
Excel関数の基本構文は「=関数名(引数1,引数2,…)」の形式で記述します。必ず等号(=)から始まり、関数名の後に括弧内で引数を指定するのがルールです。
例えば、A1からA10の合計を求める場合は「=SUM(A1:A10)」と記述します。範囲指定にはコロン(:)を使い、複数の引数はカンマ(,)で区切ります。関数名は大文字・小文字を問わないため、「=sum(A1:A10)」でも同じ結果が得られます。
Microsoft Learn公式ドキュメントには、関数の引数として「セル参照」「数値」「文字列」「論理値」の4つの型を扱える旨の記載があります。文字列を引数にする場合は必ずダブルクォーテーション(””)で囲む必要があります。
絶対参照と相対参照の違い
Excel関数で最も重要な概念が「参照」の仕組みです。セル参照には「相対参照」と「絶対参照」の2種類があり、数式をコピーした際の動作が大きく異なります。
相対参照(A1)は、数式をコピーすると参照先が自動的に移動します。例えば、B1に「=A1*2」と入力してB2にコピーすると、自動的に「=A2*2」に変化します。これは表計算で最も頻繁に使われる参照方式です。
絶対参照($A$1)は、数式をどこにコピーしても参照先が固定されます。税率や為替レートなど、固定値を参照する場合に使用します。「$」記号を行番号・列番号の両方に付けることで、参照先を完全に固定できます。
混合参照($A1や A$1)も可能で、行または列のどちらか一方のみを固定できます。複雑な表計算では、この使い分けが業務効率に直結します。

計算系関数(5選)
計算系関数は数値の集計・統計処理を行う基本的な関数群です。売上集計や平均値算出など、ビジネスで最も使用頻度が高い分野といえます。
SUM関数:範囲の合計を求める
SUM関数は指定した範囲の数値を合計する最も基本的な関数といえます。記述形式は「=SUM(範囲)」または「=SUM(数値1,数値2,…)」となります。
基本的な使用例として、月間売上の合計を求める場合は「=SUM(B2:B31)」と記述します。離れた範囲を合計する場合は「=SUM(B2:B10,D2:D10)」のようにカンマで区切って指定可能です。
SUM関数は空白セルや文字列を自動的に無視するため、データに欠損があっても正確な合計を算出できます。また、SUMIF関数と組み合わせることで条件付き合計も実現できます。

AVERAGE関数:平均値を計算する
AVERAGE関数は指定範囲の数値の平均値を計算します。記述形式は「=AVERAGE(範囲)」で、SUM関数と同様の範囲指定が可能です。
例えば、四半期の平均売上を求める場合は「=AVERAGE(B2:B4)」と記述します。AVERAGE関数も空白セルを自動的に除外するため、データに抜けがあっても正確な平均値が計算されます。
注意点として、0(ゼロ)は平均値の計算に含まれます。ゼロを除外した平均を求める場合は、AVERAGEIF関数を使用する必要があります。
COUNT関数:数値セルの個数を数える
COUNT関数は指定範囲内の数値が入力されているセルの個数を数えます。記述形式は「=COUNT(範囲)」で、データの件数確認に使用します。
例えば、回答数を確認する場合は「=COUNT(C2:C100)」と記述します。COUNT関数は数値のみをカウントし、文字列や空白セルは除外されます。
類似関数として、文字列も含めてカウントするCOUNTA関数、空白セルをカウントするCOUNTBLANK関数があります。用途に応じて使い分けましょう。

MAX・MIN関数:最大値・最小値を見つける
MAX関数は指定範囲の最大値、MIN関数は最小値を返します。記述形式は「=MAX(範囲)」「=MIN(範囲)」となります。
売上データの最高額を調べる場合は「=MAX(B2:B31)」、最低額は「=MIN(B2:B31)」と記述します。これらの関数は成績表や売上分析で頻繁に使用されます。
複数の範囲から最大値・最小値を求める場合は「=MAX(B2:B10,D2:D10)」のように記述可能です。条件付きの最大値・最小値が必要な場合は、MAXIFS関数・MINIFS関数を使用します。
ROUND関数:数値を四捨五入する
ROUND関数は数値を指定した桁数で四捨五入します。記述形式は「=ROUND(数値,桁数)」で、桁数には小数点以下の桁数を指定します。
例えば、消費税込み価格を計算する場合は「=ROUND(A2*1.1,0)」と記述し、小数点以下を四捨五入できます。桁数に「-1」を指定すると十の位で四捨五入、「-2」で百の位での四捨五入が可能です。
類似関数として、切り上げを行うROUNDUP関数、切り下げを行うROUNDDOWN関数があります。会計処理や価格計算では、これらの使い分けが重要になります。
論理・条件系関数(5選)
論理・条件系関数は「もし〜なら」という条件判定を行う関数群です。データの分類や条件付き集計など、高度な表計算には欠かせません。

IF関数:条件によって表示を変える
IF関数は条件に応じて異なる値を返す最も重要な論理関数です。記述形式は「=IF(条件,真の場合,偽の場合)」となります。
例えば、売上目標達成の判定を行う場合は「=IF(B2>=100000,”達成”,”未達成”)」と記述します。条件にはセル参照や計算式も使用でき、「=IF(B2>AVERAGE($B$2:$B$10),”平均以上”,”平均以下”)」のような応用も可能です。
IF関数は入れ子構造(ネスト)にして複数条件を処理できますが、3階層を超えると可読性が低下します。複雑な条件分岐には後述のIFS関数の使用を推奨します。
IFS関数:複数条件を効率的に処理
IFS関数は複数の条件を順次判定する関数で、Excel 2019以降で使用可能です。記述形式は「=IFS(条件1,値1,条件2,値2,…)」となります。
成績評価を行う場合は「=IFS(B2>=90,”A”,B2>=80,”B”,B2>=70,”C”,B2>=60,”D”,TRUE,”F”)」と記述できます。最後の「TRUE」は「その他すべて」を意味する条件として使用します。
IFS関数はIF関数のネストよりも読みやすく、メンテナンスが容易です。ただし、古いバージョンのExcelでは使用できないため、互換性を考慮する必要があります。

COUNTIF関数:条件に合うセルを数える
COUNTIF関数は指定した条件に一致するセルの個数を数えます。記述形式は「=COUNTIF(範囲,条件)」で、データ分析に頻繁に使用されます。
例えば、売上が100万円以上の月数を調べる場合は「=COUNTIF(B2:B13,”>=1000000″)」と記述します。文字列の一致を調べる場合は「=COUNTIF(C2:C100,”東京”)」のように記述可能です。
ワイルドカード文字(*、?)も使用でき、「=COUNTIF(A2:A100,”*株式会社”)」で「株式会社」で終わる会社名の件数を数えられます。複数条件の場合はCOUNTIFS関数を使用します。
SUMIF関数:条件に合う値の合計
SUMIF関数は条件に一致するセルの値を合計します。記述形式は「=SUMIF(範囲,条件,合計範囲)」で、条件付き集計の基本関数です。
地域別売上を集計する場合は「=SUMIF(A2:A100,”東京”,B2:B100)」と記述します。A列の地域名が「東京」に一致する行のB列の値を合計できます。
数値条件も指定でき、「=SUMIF(B2:B100,”>50000″)」で5万円以上の売上のみを合計可能です。複数条件での集計にはSUMIFS関数を使用します。

AND・OR関数:複数条件の組み合わせ
AND関数は全条件が真の場合に TRUE を返し、OR関数はいずれかの条件が真の場合に TRUE を返します。記述形式は「=AND(条件1,条件2,…)」「=OR(条件1,条件2,…)」です。
例えば、売上が50万円以上かつ利益率が20%以上の判定は「=AND(B2>=500000,C2>=0.2)」と記述します。売上が100万円以上または利益率が30%以上の判定は「=OR(B2>=1000000,C2>=0.3)」となります。
これらの関数はIF関数と組み合わせて使用することが多く、「=IF(AND(B2>=50000,C2>=0.2),”優良”,”要改善”)」のような複合条件の判定が可能です。
検索・参照系関数(5選)
検索・参照系関数は表から特定の値を探し出す関数群です。商品マスタと売上データの照合など、実務では必須の機能です。
VLOOKUP関数:縦方向の表検索
VLOOKUP関数は表の左端列で検索値を探し、指定した列の値を返します。記述形式は「=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,完全一致)」です。
商品コードから商品名を取得する場合は「=VLOOKUP(A2,$E$2:$G$100,2,FALSE)」と記述します。第4引数のFALSEは完全一致を意味し、ビジネス用途では必須の指定といえます。
VLOOKUP関数の制限として、検索列より左の列は参照できません。また、検索表が大きい場合は処理速度が遅くなる問題があります。これらの制限を解決するため、新しいXLOOKUP関数の使用が推奨されています。

XLOOKUP関数:新世代の検索関数
XLOOKUP関数はVLOOKUP関数の改良版で、Excel 365とExcel 2021で使用可能です。記述形式は「=XLOOKUP(検索値,検索配列,戻り配列)」となります。
商品コード検索の場合は「=XLOOKUP(A2,E2:E100,F2:F100)」と記述でき、VLOOKUP関数より簡潔です。検索列の位置に制限がなく、左方向の検索も可能です。
エラー処理も改善され、第4引数で見つからない場合の戻り値を指定できます。「=XLOOKUP(A2,E2:E100,F2:F100,”該当なし”)」のように記述すると、検索に失敗した場合に「該当なし」が表示されます。
INDEX・MATCH関数:柔軟な表検索
INDEX関数とMATCH関数を組み合わせると、VLOOKUP関数より柔軟な検索が可能です。INDEX関数は位置を指定して値を取得し、MATCH関数は値の位置を検索します。
記述形式は「=INDEX(戻り範囲,MATCH(検索値,検索範囲,0))」となります。商品名検索の場合は「=INDEX(F2:F100,MATCH(A2,E2:E100,0))」と記述します。
この組み合わせの利点は、検索列と戻り列の位置関係に制限がないことです。また、VLOOKUP関数より高速に動作し、大量データの処理に適しています。

FIND・SEARCH関数:文字列の位置を探す
FIND関数とSEARCH関数は文字列内で特定の文字の位置を検索します。記述形式は「=FIND(検索文字,対象文字列,開始位置)」です。
メールアドレスの@マークの位置を調べる場合は「=FIND(“@”,A2)」と記述します。FIND関数は大文字・小文字を区別し、SEARCH関数は区別しません。
これらの関数はLEFT、RIGHT、MID関数と組み合わせて文字列の抽出に使用されます。例えば、「=LEFT(A2,FIND(“@”,A2)-1)」でメールアドレスのユーザー名部分を抽出できます。
IFERROR関数:エラー値を処理する
IFERROR関数はエラーが発生した場合に代替値を返します。記述形式は「=IFERROR(数式,エラー時の値)」で、エラーハンドリングに使用します。
VLOOKUP関数でエラーを回避する場合は「=IFERROR(VLOOKUP(A2,$E$2:$G$100,2,FALSE),”該当なし”)」と記述します。検索に失敗した場合に「該当なし」が表示され、表の見栄えが向上します。
IFERROR関数は計算エラー(#DIV/0!、#VALUE!等)も捕捉できるため、堅牢な表計算の作成に欠かせません。ただし、エラーを隠してしまうため、デバッグ時には注意が必要です。

文字列・日付系関数(5選)
文字列・日付系関数はテキストデータの加工や日時計算を行う関数群です。データ整形や期間計算など、実務での出番が多い分野といえます。
CONCATENATE・TEXTJOIN関数:文字列結合
CONCATENATE関数は複数の文字列を結合します。記述形式は「=CONCATENATE(文字列1,文字列2,…)」で、氏名の結合などに使用されます。
姓と名を結合する場合は「=CONCATENATE(A2,” “,B2)」と記述し、間にスペースを挿入できます。Excel 2016以降では「=A2&” “&B2」のように&演算子でも同様の結果が得られます。
TEXTJOIN関数(Excel 365/2019以降)はより高機能で、「=TEXTJOIN(“,”,TRUE,A2:E2)」のように区切り文字を指定して複数セルを結合できます。第2引数のTRUEは空白セルを無視する設定です。

LEFT・RIGHT・MID関数:文字列抽出
LEFT関数は文字列の左端から、RIGHT関数は右端から、MID関数は指定位置から文字を抽出します。記述形式は「=LEFT(文字列,文字数)」「=RIGHT(文字列,文字数)」「=MID(文字列,開始位置,文字数)」です。
商品コードの頭3文字を抽出する場合は「=LEFT(A2,3)」、末尾2文字は「=RIGHT(A2,2)」と記述します。MID関数で4文字目から2文字を抽出する場合は「=MID(A2,4,2)」となります。
これらの関数はデータクレンジングや書式統一に頻繁に使用されます。FIND関数と組み合わせることで、区切り文字に基づく動的な文字列抽出も可能です。
TODAY・NOW関数:現在の日時を取得
TODAY関数は現在の日付を、NOW関数は現在の日時を返します。記述形式は「=TODAY()」「=NOW()」で、引数は不要です。
経過日数を計算する場合は「=TODAY()-A2」と記述し、A2の日付から現在までの日数が求められます。NOW関数は時刻も含むため、より精密な時間計算が可能です。
これらの関数は揮発性関数(ファイルを開くたびに自動で再計算される関数)で、ファイルを開くたびに再計算されます。そのため、固定値が必要な場合はCtrl+Shift+Enterで値として貼り付ける必要があります。
DATEDIF関数:期間を計算する
DATEDIF関数は2つの日付間の期間を計算します。記述形式は「=DATEDIF(開始日,終了日,単位)」で、単位には”Y”(年)、”M”(月)、”D”(日)を指定します。
年齢計算の場合は「=DATEDIF(A2,TODAY(),”Y”)」と記述し、生年月日から現在の年齢を求められます。勤続年数や契約期間の計算にも使用されます。
DATEDIF関数はExcelのヘルプには記載されていない隠し関数で、実務では非常に重要な機能です。”YM”(年を除いた月数)や”MD”(月を除いた日数)などの組み合わせ単位も使用できます。

TEXT関数:数値を指定形式で表示
TEXT関数は数値を指定した書式で文字列に変換します。記述形式は「=TEXT(値,表示形式)」で、レポート作成時の書式統一に使用されます。
日付を和暦で表示する場合は「=TEXT(A2,”ggge年m月d日”)」、数値を3桁区切りで表示する場合は「=TEXT(B2,”#,##0″)」と記述します。パーセント表示は「=TEXT(C2,”0.0%”)」となります。
TEXT関数で変換された値は文字列のため、計算には使用できません。表示専用の用途で使用し、計算が必要な場合はセルの書式設定を使用しましょう。
よく使うExcel関数一覧の効率的な習得順序
Excel関数は段階的な習得により、確実にスキルアップできます。業務の複雑さに応じて、優先度の高い関数から学習することが効率的です。

初心者が最初に覚える5つの関数
Excel初心者が最初に習得すべき関数は、SUM、AVERAGE、COUNT、IF、VLOOKUPの5つです。これらは業務の基本的な計算処理をカバーし、実用性が極めて高い関数といえます。
学習順序として、まずSUM関数で数値の合計計算に慣れることから始めます。次にAVERAGE関数で平均値計算、COUNT関数でデータ件数の把握を覚えます。これらの基本関数に慣れたら、IF関数で条件判定、VLOOKUP関数で表検索に挑戦します。
この5つの関数を習得すれば、売上集計、顧客分析、在庫管理など、ビジネスの基本業務に対応できます。情報処理教育におけるスプレッドシート活用の効果研究(田中博、2018)では、IF文やVLOOKUP等の応用関数学習の重要性を明らかにしています。
実践的な学習方法として、実際の業務データを使った演習が効果的です。架空データではなく、日常業務で扱うデータを使うことで、関数の有用性を実感できます。
業務効率化に直結する中級関数
基本関数を習得した後は、SUMIF、COUNTIF、INDEX・MATCH、IFERROR、TEXT関数の習得を推奨します。これらは業務の自動化と効率化に直結する中級関数です。
SUMIF・COUNTIF関数は条件付き集計の基本で、売上分析や顧客セグメント分析に必須です。INDEX・MATCH関数はVLOOKUP関数の制限を克服し、より柔軟な表検索を可能にします。
IFERROR関数はエラーハンドリングの基本で、見栄えの良い表作成に欠かせません。TEXT関数は数値の表示形式を制御し、プレゼンテーション資料の品質向上に寄与します。
これらの中級関数を習得することで、手作業での集計作業を大幅に削減できます。データ分析の精度と速度が向上し、より戦略的な業務に時間を割けるようになります。

2026年版として知っておくべき新機能
Excel 365とExcel 2021では、従来の関数に加えて新しい関数が追加されています。XLOOKUP関数はVLOOKUP関数の後継として位置づけられ、より直感的で高機能な検索が可能です。
IFS関数は複数条件の処理を簡潔に記述でき、IF関数のネストに比べて可読性が大幅に向上しています。TEXTJOIN関数は文字列結合の効率化を図り、複数セルの連結が簡単に行えます。
これらの新機能は、従来の関数の制限を解決し、より効率的な表計算を実現します。ただし、古いバージョンのExcelとの互換性を考慮する必要があるため、環境に応じた使い分けが重要です。
Microsoft Learnでは、これらの新機能の詳細な解説と実践例が提供されており、継続的な学習に活用できます。最新の機能を習得することで、競争力のある業務スキルを身につけられます。
実務で使える関数組み合わせテクニック
単体の関数だけでなく、複数の関数を組み合わせることで、より高度な処理が可能になります。例えば、「=IFERROR(VLOOKUP(A2,商品マスタ!$A:$B,2,FALSE),”未登録”)」のように、検索関数とエラー処理を組み合わせることで、実用性の高い数式を作成できます。
条件付き集計では、「=SUMIFS(売上額,地域,”東京”,期間,”>=” &DATE(2026,1,1))」のように、複数条件を組み合わせた高度な分析が可能です。このような組み合わせテクニックを習得することで、マクロやVBAを使わずとも複雑な業務処理を自動化できます。
文字列処理では、「=LEFT(A2,FIND(” “,A2)-1)」のように、検索関数と文字列抽出関数を組み合わせることで、動的なデータ整形が実現できます。これらの技術により、データクレンジングや書式統一の作業を大幅に効率化できます。
| 習得段階 | 対象関数 | 業務レベル | 習得期間目安 |
|---|---|---|---|
| 初級 | SUM、AVERAGE、COUNT、IF、VLOOKUP | 基本的な集計・検索 | 約2-3週間 |
| 中級 | SUMIF、INDEX・MATCH、IFERROR、TEXT | 条件付き処理・エラー対応 | 1-2ヶ月程度 |
| 上級 | 配列関数、XLOOKUP、IFS、TEXTJOIN | 高度な分析・自動化 | 3-6ヶ月程度 |
まとめ:Excel関数で業務効率を向上させよう
Excel関数の習得は段階的なアプローチが成功の鍵となります。まず基本的な計算系関数(SUM、AVERAGE、COUNT)から始め、論理系関数(IF、SUMIF)、検索系関数(VLOOKUP、INDEX・MATCH)、文字列・日付系関数(CONCATENATE、DATEDIF)の順で学習することを推奨します。
実務では、紹介した20の関数で業務の大部分をカバーできます。特に重要なのは、関数の組み合わせによる応用力です。IF関数とVLOOKUP関数を組み合わせた条件付き検索や、IFERROR関数によるエラー処理など、複数関数の連携が業務の自動化につながります。
継続的な学習のコツは、日常業務で実際に関数を使用することです。手作業で行っていた集計や検索を関数に置き換えることで、自然とスキルが向上します。また、Microsoft Learn公式ドキュメントや信頼できる学習サイトを活用し、正確な知識を身につけることが重要です。
Excel関数をマスターすることで、データ分析の精度向上、作業時間の短縮、ヒューマンエラーの削減が実現できます。これらのメリットは個人の生産性向上だけでなく、組織全体の競争力強化にも寄与します。今回紹介した関数を活用し、より効率的な業務環境を構築してください。
よくある質問
Q. Excel関数を覚えるのにどのくらい時間がかかりますか?
A. 基本的な5つの関数(SUM、AVERAGE、IF、VLOOKUP、COUNT)であれば、毎日約30分程度の学習で約2-3週間で習得可能です。中級レベルの関数まで含めると、1-2ヶ月程度を見込んでください。重要なのは継続的な実践です。ただし、個人の学習ペースや業務での使用頻度により期間は変動します。
Q. VLOOKUPとXLOOKUPの違いは何ですか?
A. XLOOKUP関数はVLOOKUP関数の改良版で、検索列の位置制限がなく、エラー処理機能も向上しています。ただし、Excel 365とExcel 2021以降でのみ使用可能なため、互換性を考慮してVLOOKUP関数も習得しておくことを推奨します。
Q. 関数でエラーが出た場合の対処法は?
A. エラーの種類を確認することが重要です。#REF!は参照エラー、#VALUE!は値エラー、#N/Aは検索エラーを意味します。IFERROR関数を使用してエラーを回避するか、F9キーで数式の一部を確認してデバッグしてください。
Q. 関数の計算が遅い場合の改善方法は?
A. 大量データでVLOOKUP関数を使用している場合は、INDEX・MATCH関数に変更すると高速化できます。また、揮発性関数(TODAY、NOW等)の多用を避け、計算方法を手動に設定することも効果的です。
Q. 関数を使った表を他の人と共有する際の注意点は?
A. 絶対参照($マーク)を適切に使用し、数式がコピー時に壊れないようにしてください。また、使用している関数がすべてのExcelバージョンで動作するかを確認し、必要に応じてIFERROR関数でエラーハンドリングを行ってください。
※本記事の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
最終更新: 2026年5月29日
参考サイト
集中できる学習環境を探している方は、新宿の自習室もご覧ください。24時間利用可・個別ブース完備です。
→ アイデスク新宿自習室の詳細

